運営方針と就任挨拶
2024-2025年度 会長 佐川 寛一
今年度のRI会長であるステファニーA.アーチックは、世界中のロータリーアンを「マイファミリー」(私の家族 )と呼んでいます。 そして国際ロータリーのテーマは,「ロータリーのマジック」です。世界の困っている人を救う事が目的です。
2650地区の中本勝ガバナーは、地区のテーマを「持続可能なロータリー!共に学び共に行動」と掲げられました。持続可能は、まさしく「ロータリーマジック」に繋がり、共に学び共に行動は、「マイファミリー」に繋がります。
今年度55周年を迎える奈良西ロータリークラブのテーマは、
「和を以って、輪(わ)と成す」とします。
日本料理には、「和える」と書いて「あえる」と言う日本独特の感性なる言葉が御座います。
これに似た言葉に「混ぜる」と書いて「まぜる」と言う言葉もあります。
西洋では、小麦と卵を混ぜて全く違うものを作ろうとするパン作り、これは、英語で言う「ミックス」的な考えが主流です。
日本は、「和える」的な考えです。「和える」は、それぞれの食材の特徴、「色」、「形」、「におい」、「味」があります。その食材の個性を最大限に生かし、その存在を尊重し、おいしい料理を作る。これが和食です。
「和」とは「ミックス」ではなく、「ハーモニー」なのです。
人は、混ぜこぜにされるよりも、ハーモニーの方が素晴らしいと感じるはずです。
そのハーモニーを重んじる国が日本なのです。日本が、「和の国」と言われる由縁は、そこにあります。特に「和」に対して、意識を持って、和を大事にしなければならない時代にあると感じます。
ロータリークラブは、各種の職業から選ばれた精鋭達の集まりであります。皆、生まれた所も違えば、育った所も生き様も違いますが、この現代社会で個性に花を咲かせておられる方々ばかりなのが、ロータリーアンなのではないでしょうか。
我々にできない事はあるのでしょうか?条件が揃わず、できない事も多くあるかも知れませんが、可能性も無限にあると思います。
和の国の平和の原点がどこにあるのかを考えてみますと、例えば、人の心の中に「感情」なるものができたとします。その「感情」の奥にある本当の「気持ち」いわゆる「本音」をちゃんと冷静に、人を傷つける事なく、丁寧に伝える事だと私は思います。
伝えたい事が相手に受け取ってもらえると、その安心感から、信頼感が生まれてきます。
それを続けていくと、愛情が芽生え、相手が愛おしくなり、自然に応援したくなり、何かあったとしても許されるようになります。これは、親睦の原点にも繋がるのではないでしょうか。
また、世界史から見ても日本には、1万4千年も続いた平和な時代が奇跡的にありました。
それは、縄文の時代です。その証明に、日本国土から出土したその時代の人骨には、武器によって傷つけられた痕跡がひとつもないのです。
我々には、縄文時代から平和を愛するためのDNA が、我々の身体に脈々と受け継がれているはずなんです。
「和を以って、輪(わ)と成す」をテーマに掲げた今年度に55周年を迎える奈良西ロータリークラブの記念事業は、学研登美ヶ丘駅のロータリーに電波式ソーラー型の時計台を設置致します。この時計台は、日々の通勤、通学される人々の目に留まってくれる事でしょう。
近鉄東大阪線の始発駅でもある学研登美ヶ丘駅は、近鉄奈良駅と共に奈良市の玄関口になっていきます。この地は、大阪の新しいベッドタウンとして開発が進み、関西万博にも直結致します。
また、今年初めに起こった能登半島の大震災。災害弱者と言われる高齢者や障がい者の避難生活の重要性が改めて見直されています。これらを支援していく事もロータリーアンとしての重要な使命だと思います。
また、奈良西ロータリークラブの55周年の奉仕活動は、未来への通過点にしか過ぎません。
我々のクラブの伝統的な価値観と新しい時代の価値観をうまく融合させて、未来に向けて良い種をまいていけば、きっと良い芽が出るはずです。そして花咲き誇る未来を迎えるには、この現実的な物質の世界「身」の世界と、気持ち、元気、気迫、本気、などの目には見えない「気」の世界を創り上げていく精神が重要で、「きみがよ」の愛に満ち溢れた世界に、一歩一歩、少しずつ立ち向かっていこう!と言う真面目で、誠実で、粘りのある卓越した日本民族の精神と誇りを持ち続ける事の大事さに直面していると思います。
大事に思う事や大切にしたい事は、必ず残っていくものです。
また、難しい事を成就する事は簡単にはいきません。逆に言えば、成功なるものは、簡単では意味がないのです。
どうか、会員の皆様、ロータリーライフを楽しみ、ロータリーの友情に感謝し「和える」佐川年度に、会員様のお力添えを頂ける事を祈念して会長の挨拶とさせて頂きます。
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